介護生活vol2「グーッ よかった探しの毎日を!!」

毎朝の日課

「おはよう おばあちゃん」「おはよう」

朝6時過ぎに起こされて眠そうなおばあちゃん。
拭くの着替えを手伝うと顔を洗い、仏壇、神棚へのお供えとお参りはおばあちゃんの仕事です。

「何したらええんかな?」「ほんならお箸並べておっけるか?」「うん」「おおきんんね」

こうして、私とおばあちゃんの一日が始まります。

86歳のおばあちゃん、三男坊の妻である46歳の私、49歳の夫に20歳の息子。おばあちゃんと2人で頑張って介護をして、おじいちゃんを送って早14年。

2年前の秋の夕方

おばあちゃんから「だれもおらん。どこいっとるん」と不安そうな声で電話。
昼夜逆転して興奮しているおばあちゃんと一緒に散歩し、夕日を眺めながら今から夜になることを話しました。

夕方になると不安になるので6時には帰って散歩するようになりました。

春になり、息子が大学入学で家を出ていったのを機に夜中になると

「小さい子が一杯おる」「にぎやかに良くしゃべってる」

と言うことが多くなり、わたしの顔も時々分からなくなってきました。

「どうしよ。あんたまでわからなくなったわ」
しばらくすると、我に返り悲しむおばあちゃん。

「おばあちゃん。心臓の病気になるとお医者さんに診てもらうやろ。
おばあちゃんは、今、頭の病気になってしもたんや。診てもらもらうけ?」

「うん。いくわ」

おばあちゃんに再び笑顔が戻りました。

寂しがりやのおばあちゃんを、地元のキャンパスに通学するようになった息子がサポートしてくれ、昼食は私か息子のどちらかが一緒に食べる。

「茶碗洗っといてね。」

「うんわかった。」

「ありがとう」 とバタバタと仕事に戻っていく。

夕方になり、暗くなると

「まだ、帰らんのけ。えらいんや(辛いんや)」とラブコール。

暖かい日は、押し車を押して散歩と買い物。

「一日留守番をしてくれておおきに」

饅頭を半分こして腹ごしらえをして一緒に夕食作り。
皮もむいたり炒めてくれたり、大助かりです。

今一番の悩み

今一番の悩みは、便のコントロール。

便秘気味で4日に一度は下痢でコントロールをしていますが、これがなかなかうまく行かなくなり、失敗が多くなりました。

何か良い知恵がないかと悩んだ末「うんちのあとは・・・」と図式化してトイレに貼り、ウオッシュレットできれいに洗うことで少しずつ減っています。

その日だけは、夜中のお守り代わりに「「はくパンツ」をはいています。

こんな毎日の中、ケアマネジャーとしていろんな方との出会いを大切に、共に悩み、共に笑い、共に涙し、共に介護する家族として学場させて頂いています。介護は心の鏡写しだと思います。

いろんなご縁を大切に毎日一つずつでいいから

よわった探しではなくよかった探し」

をして、一日一日を大切にしていきたいと思います。

我が家の「お助けマン」

我が家のお助けマンは宅老所です。週一回、デイサービスのお世話になり2年になります。
先日も、私が出張で帰宅が遅くなり、「延長」でお世話になりました。緊急時には「お泊り」もでき、おばあちゃんも慣れてくれ安心してお世話になっています。

家族がみんな笑顔でくらせるよう「お助けマン」を大切にしていきたいと思います。

 

「ぽーれぽーれ」通巻332号2008年3月25発刊「介護生活」より抜粋
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